養育費保証サービスとは
養育費保証サービスとは
養育費保証サービスとは、子どもと暮らしていない非監護親から、子どもを監護養育している親(監護親)へ取り決めた養育費の支払がされず、滞納となった場合に、民間の保証会社が、その養育費を立て替え払いしてくれるというサービスのことをいいます。 養育費の支払いが滞納となった場合、保証会社は、保証人として養育費を受け取る側にその分を立替払して養育費を支払う側に対して求償権を行使して、立替金を回収するという流れになります。
サービスの仕組みとしては、養育費を受け取る側と保証会社との2者間で保証契約を締結する方法と、養育費を受け取る側・養育費を支払う側・保証会社の3者間で保証委託契約を締結する方法、という2種類があります。 2者間で保証契約を締結する場合であれば、手軽に利用することが出来ます。 3者間で保証委託契約を締結する場合であれば、口座自動引落の設定などによる集金事務代行などもしてもらうことが出来ます。
養育費保証サービスについて
養育費保証サービスは、養育費の滞納の不安に悩まされることなく、回収にかかる手間や費用の負担がなく、安心して養育費を受け取ることが出来る点が最大のメリットです。 養育費保証サービスを利用するには、保証料を支払う必要がありますが、全国の自治体で、保証料を補助してくれるところも増えておりますので、確認しておくと良いと思います。
養育費保証サービスは、まだ開始してから間もないサービスであるため、そのようなサービスを行っている保証会社が少ないため、保証会社によって保証料や保証条件などに違いがあります。 サービスの利用にあたって、養育費の支払に関する取り決めの書面を取り交わしていること、支払義務者の収入や勤務先についての審査があることを条件としている保証会社が多いようです。
養育費保証サービスの内容
保証料は養育費月額1ヶ月分、契約期間が1年間で、保証範囲も1年間分、その後も継続更新可能、というような形式が多いです。 契約前に養育費の遅延がある場合には、サービス利用の審査に通らないか、一定の免責期間が設けられる場合もあります。
養育費の不払リスク
養育費を支払う期間は、通常、長期に渡ることが多いため、きちんとした取り決めをして書面を作成したとしても、将来的に、支払義務者が不慮の病気や怪我、事故や災難、失業、などの事情によって支払不能な状態に陥るリスクはあります。 さらには、支払義務者が再婚したり新たに子どもが出来たりすれば扶養費の出費負担も増えますし、特別な費用負担が発生する可能性も高くなるため、遅延や不払の危険が大きくなります。
不測の事態に備えて、支払義務者に生命保険会社の医療保険や就業不能保障保険などに加入してもらうという方法もあります。 ただし、生命保険契約は加入者と保険会社との契約であるため、給付金の受取人は加入者(支払義務者)になりますから、給付を受けた後に送金をしてもらうという作業が必要となりますし、加入者は、いつでも自由に、生命保険契約の条件内容を変更したり、途中解約することも出来るいう点にも注意が必要となります。
養育費保証サービスのメリット
養育費保証サービスは、養育費の不払が生じても立替払をしてもらえること、確実に受け取ることが出来るという点が一番のメリットです。
また、支払期間が長期に及ぶケースが多いため、何らかの理由で養育費の支払が延滞した場合に、その都度、相手に催促の連絡をすることも大きなストレスになりますし、回収の為に弁護士や裁判所を利用するのも時間や手間、費用などの負担が小さくありませんから、遅延に関する督促や回収などの煩雑や手間は作業をする必要がないこと、督促や回収を全て行ってもらえるという点も、は非常に大きなメリットです。